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映画のために

昨日6月1日は映画サービスデイ(1000円の日)。
チラシ配りで映画館をいっぱいまわろうとおもった。が、予定外のことがいろいろ起こって昼間ほとんどチラシを配れなかった。

夜になって、おれ、今日何もやってないと焦り出す。
事務作業や取材等何もやってないわけではないんだけど、落ち着かない。
チラシ配りの相棒が他の業務で忙しいし、今日はチラシ配りをやめよう、と拠点の制作会社に帰ってきたのだが、落ち着かない。

だめだ。
我慢ならずに一人でもチラシ配りに行こうと外に出た。
向かったのは渋谷ユーロスペース。
『先生を流産させる会』という、今大ヒットしているインディーズ映画の上映後にそこにきているお客さんにチラシを配りに行く。

いつもチラシ配りは体にポスターのサンドイッチマン、頭にも看板、という目立ちまくるスタイルで行っているが、昨夜は何もつけずに行った。
ふと冷静に考えてみると、いつものスタイルが映画を観てほしいという思いよりも単なる目立ちたがり屋の行動に見えないか、ちょっと怖くなったからだ。
そして一人だったのでいつものスタイルで一人でいると本当に危ない人に見えると言われたこともあったので、素のままで行った。
映画が終わるまで、肩ならしとして普通の通行人にチラシを配ってみる。
まったく受け取られない。
素で一人でチラシを配っている自分が逆にちょっと恥ずかしくもなる。
そうこうしていると映画は終わりお客さんが出てくる。
なかなかうまく渡せない。

初めてチラシを配る場所では、自分をどうポジショニングするか、どこでどう渡すかみたいなものがパチッとおさまるまでに時間がかかる。映画館の敷地内では配れない、外の道で、どうお客さんを逃がさずにチラシを配れるか、しかも一人のときは余計にそのポジショニングが重要になる。
ポジショニングが安定しだすとチラシ配りも安定しはじめる。

この日はインディーズ映画やコアな邦画に興味のある客層だったので、チラシを受け取ってくれる人の反応がとてもよい。
噂は聞いてます、ブログみてます、など声をかけられたりもする。
一人でチラシを配っているとき、それはもう天使の声だ。
また、知人にあうと妙に恥ずかしい。
一人でやってるときは特に。
しかも知人と話をしたいけど、話している間に客もでてくるから、話してもいられず、気がついたらいなくなってたりするので、それが先輩だったときなど、ちょっと失礼だったかといらぬことを考え落ち着かない。

配り終えてみて、やはり、映画上映後(特にくそガキの上映時間と似ているレイトショー、日本映画の注目作)にはできるだけ足を運んでチラシを配ろうとおもった。
今までなんで来てなかったんだと悔しくもなった。
自分の怠け癖に心底腹が立った。
おれが怠けている間に日々たくさんのお客さんを逃しているだ。
くそっ。


そのあと、そんな思いをかかえながら『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』の上映後の渋谷シネクインへ。
お客さんで映画を観ていたくそガキボランティアスタッフと合流して二人でチラシ配り。
ここでもチラシを受け取ってくれる人の反応はとてもよかった。

レイトショー終わりの静かな裏路地でチラシを配るには、素であまり声をあげずに配るのがちょうどよいのだとおもった。時と場所などによってチラシ配りのやり方はいろいろあるのだと勉強になった。
そして、当たり前だけど、素で配っていても気持ちは伝わるのだなとおもった。
だったらもう看板を頭につけることやサンドイッチマンはやめちまおうかとおもった。
その格好は単なるパフォーマンスに見え、映画にとってマイナスになるんじゃないかと。
実際そう思っている人はいるだろう。
アイツ、目立ちたいだけじゃねえかと。
自分自身でも危ないとおもう。
いま、おれはどこにいるのかと。
おれ、映画を観てほしいっていう気持ちより、目立ちたい気持ちが前に出てないか、面白いことやってウケようという気持ちが前に出てないか。

だから、素の格好で一人でひっそりチラシを配った今回は自分の気持ちを確認するにはとてもよい機会だった。
チラシを配りながらおもった。
おれはこうやって、一人一人にもっともっとこの映画を届けたいのだ。
おれ監督ですアピールとか、奇抜な格好とかどうでもいいんだ。
チラシをもらってくれ、本当に行きますみたいな顔されたとき、どんなに、どんなに嬉しいことか!
ばかやろう!
とにかく多くの人に映画を届けたい、その気持ちを忘れんじゃねえぞ。

今日はテアトル新宿で若松孝二監督最新作『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』初日でにぎわうテアトル新宿にチラシを配りにいく。

ここはいつものスタイルでいこう。頭に看板、胸にはポスター。
観客やマスコミ、いろんな人に目立ちたい。
ああ、目立ちたいよ、それはおれが目立ちたいんじゃなくて、映画が目立ちたい、映画を目立たせたいんだ。
そうだ、そういうことなんだ。

全ては映画のために。
なんていうと、何かっこつけてるんだと思われるだろうけど、今、ほんとうにそういう気持ちです。


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プロフィール

鈴木太一(すずきたいち)
1976年6月16日生まれ。
東京都江戸川区出身。
映画「くそガキの告白」監督脚本。

鈴木太一のTwitter
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