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群馬の思い出

気づいたらもう冬だ。

先日、11/24(金)群馬県のシネマテークたかさきでの『くそガキの告白』初日舞台挨拶に行って来た。
(翌25日も自分のみ舞台挨拶をした)

シネマテークたかさきは、NPO法人が運営する、銀行を改築してつくれた街のミニシアター。
とっても味のある映画館だった。


いつものスタイルで劇場の前に立つ。ワクワク。
高崎劇場前


高崎といえば、パスタ。
今まで知らなかったけど、高崎は、パスタの街だそうで一人あたりのパスタ店舗数が日本一だそうだ。
キングオブパスタという大会も開かれるほど。
2012キングオブパスタ覇者シャンゴの「シャンゴ風」、特製ミートソースが最高だった。
シャンゴ

クリーム好きのおれには、はらっぱの海老トマトクリームも最高だった。
海老クリーム


パスタばっかり食っていたわけではなく、チラシ配りもした。
関西横断公開以来、約一ヶ月ぶりのチラシ配り。
ちょうど劇場周辺は、えびす講市というお祭りで賑わっていた。
劇場スタッフさんの協力により(後半支配人さんも加入!)快調にチラシをまいた。
高崎チラシ配る!

高崎行列の先頭

高崎女子高生たち



そんなチラシ配りの途中、「たいちくん!」と突然女性に声をかけられた。
どこかで見たことがある顔だった。
「○○子の姉です」
その女性は、数年前おれが交際をしていた彼女の姉だった。


彼女の実家は群馬だった。
おれは基本的に母親に彼女を紹介するなんて恥ずかしくてできないたちだが彼女はちがった。
彼女の実家の群馬には何度も連れていかれた。
何回か泊まった。
彼女のお母さん、お父さん、おばあちゃん、おにいさん、おねえさんと不器用ながらも会話をした。
温泉に行ったり、ハイキングのようなこともしたっけ。
正直そこまですることに戸惑いもあった。
基本人見知りだったから会話もうまくできたか自信はなかった。
おみやげとかも一度して買っていったことはなく、かなり失礼な奴だったようにおもう。

ある日、おねえさんが結婚することになった。
結婚式に呼んでもらった。
親族同士の対面式のようなところにおれも並んだ。
「○○子さんのお友達で仲良くさせてもらってるものです」と頭をさげた。
ヒゲヅラで、髪ボサボサで、スーツ着ると安いチンピラみたいなものが。
恥ずかしかった。
おれ、婚約とかしてねえし、なんでこんな所に並ばされるんだと戸惑った。
でも、なんか嬉しかった。
結婚するかどうかわからないけど、そこまで思ってもらえることが嬉しかった。
だから余計に情けなくなった。
自分は30近くなのに、これといった定職についていない。

彼女とは映画学校で出会った。
最初のころは、おれも映画に夢みていたが徐々に現実の壁にぶちあたる。
才能なんてないんじゃないか、しかも、映画を撮ってもそれで生活出来るわけじゃない。
そもそも映画を撮れない。
何を撮ればいいのかわからない。
自主映画を撮る覚悟もなければ助監督等の下積みもきちんとできない。
脚本を書いても賞にひっかからない。
年々脚本がつまらなくなっていく、とも言われた。
金がないからドケチ。
誕生日プレゼントだってもらうばかり。
年々ファッションがダサくなる、などなど。

それなのにいっちょまいにクリエイター気取りでたまに家にこもって何か書いたり、ちょっとした現場のお手伝いに呼ばれればそれだけで頭いっぱいになり、彼女をないがしろにし寂しい思いをいっぱいさせていた。

彼女の実家に泊まり、次の日ゆっくりしていると、お父さんに「今日仕事は大丈夫なのか?」と聞かれる。
「大丈夫です」と答える。
それが一番気まずかった。
仕事は大丈夫、大してないから。
でも、仕事が大丈夫なオマエが大丈夫なのか、そう問われている気がした。

そんなこんなで時間は経ち、彼女は映画やドラマの制作部の仕事で忙しくなる。
一緒に実家に帰る時間もなくなり、そしていつしか別れた。
別れたこと自体は悲しかったが、まあ、仕方ないとおもった。
でも、彼女とはちょこちょこ会えるけど、彼女の家族とはもう一生会えないのかもな、そう思うとなんだかとてもやりきれない気持ちになった。
なんだかんだいって、おれは彼女の家族が好きだったのだ。



そんな彼女の家族、おねえさんと偶然チラシ配り中に再会した。
ネットのニュース等でおれのサンドイッチスタイルのことを少し知っていたようだ。
がんばって!と声をかけられた。

愛想もよくない、顔も小汚い、職業もほぼ無職、この妹のカレシ大丈夫か?と、おれのことをかつておねえさんはそう思っていただろう。
それから自分は映画監督として食えているわけでもないし、相変わらず貧乏だし、顔は小汚いままだ。
それでも、今の自分はあのときとはちがうのだ。
少なくとも今自分にはこんなに誇れる映画がある、誇れる仲間たちとつくった映画があるんだ、という自分、そんな自分を見てもらえて嬉しかった。
パッと見、頭おかしい人にしか見えないチラシを配る自分に、がんばって!なんて声かけてもらって、ほんとに、ほんとに嬉しかった。

彼女はおれと別れてからずいぶん変わった。
結婚して子供も産んだ。
おれは相変わらず何も変わってないとおもったけど、彼女のおねえさんに会ったとき、あ、おれはおれなりにあのときとはちがうんだなとおもった。
そう思えたことも、ちょっとだけ嬉しかった。


そんなこんなでチラシ配りを終え、たかさき初日の上映がはじまった。
急遽主演のキングオブコメディ今野浩喜さんとヒロインの田代さやかさんも駆けつけてくれた。
そのおかげで、ほぼ満員のお客さんで賑わった。
関西横断上映に引き続き、「好きだ!!!」と叫べば皆1000円の「好きだ!!!」割りも実施された。
いつものように劇場スタッフさんには御飯おごってもらったり、チラシ配り手伝ってもらったり、いろいろお世話になりました。なんてったって、この映画を気に入ってくれて劇場にかけてもらえることが本当にありがたい。
シネマテークたかさきの皆様、ありがとうございました!
たかさき上映を仕切ってくれた仲間や、かけつけてくれたプロデューサー、キャスト、そして、劇場に足を運んでくれたお客さん、ありがとう!
近いようで遠いけど、遠いようでやっぱり近い群馬、シネマテークたかさきにまた次回作持って帰ってきます!

高崎集合写真


それにしても、今野さんと田代さんとの舞台挨拶は何度やっても楽しいね!
高崎今野田代鈴木

あれ?



次回は、広島 横川シネマ
12/17(月)~12/21(金)18:40
12/22(土)~12/24(祝)16:00
12/25(火)~12/28(金)18:10
広島にもチラシ配りに行きます。よろしくお願いします。

来年は、
1/12(土)ENBUゼミナールベストセレクション@テアトル新宿
このPDFプリントアウトで皆1000円!

1/27(日)ちば映画祭
2/10(日)福島 いわきぼうけん映画祭
2/16(土)〜新潟 シネ・ウインド
にて。他の上映も画策中。
2013年もくそガキ巡業は続きます!


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プロフィール

鈴木太一(すずきたいち)
1976年6月16日生まれ。
東京都江戸川区出身。
映画「くそガキの告白」監督脚本。

鈴木太一のTwitter
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映画館、映画祭での上映はもちろん、日本全国どんな会場でも野外でも相談にのります。とにかくいっぱい上映したいのです。

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