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キネカ大森と、おれの友だち

11/30〜12/6 キネカ大森での一週間限定の上映が終わった。
きてくれたお客さん、劇場スタッフ、関係者のみなさん、ありがとうございました。
DVDも発売され、くそガキの上映ロードもこれで一区切りか…
と、しょぼんとなりながらも今回のキネカ大森での出来事を振り返ってみよう。

キネカ大森初日11/30は小林憲史プロデューサーとトーク。
この人と出会わなければくそガキは映画にならなかったなあとじみじみ思いながら、最後はちょっと喧嘩になったりして面白かった。くそガキグッズがあたるじゃんけん大会も盛り上がった。
小林Pとトーク

二日目12/1は、主演今野浩喜さん(キングオブコメディ)とヒロイン田代さやかさんと店員ササキタカシ役の高橋健一さん(キングオブコメディ)とトーク。
今野さん田代さんとのトークは、新宿、大阪、群馬と何度かやってきたが、ここに高橋さんが加わることは初めてだった。改めてキングオブコメディの二人がそろうと、芸人ってすごいなあっておもう。さりげない会話やつっこみが全て面白く、二人の掛け合いはずっと客席で見ていていたかった。田代さんとはキングの二人が会場に到着するまで二人で話し、この人も女優でありタレントでもあるのでトークがうまい。観客におれを失笑させることにおいてはこの三人は日本で三本の指に入るスーパープロフェッショナルだ。これからどんなに映画をつくってもこの雰囲気でおれが舞台に居れるトークはもうないんじゃないかなと思うと寂しくてしょうがない。だからいつかまたこの三人と映画作らなくちゃね。
イベントは、わざわざ九州から見に来てくれたお客さんもいたりで質疑応答も盛り上がり、トーク後のサイン会も長蛇の列ができてとっても楽しいイベントだった。
くそガキ四天王大森トーク_convert_20131212134320

サイン会の様子_convert_20131212134147

サイン会後四天王_convert_20131212134108

また、五日目12/4には、今回のキネカ大森での二本立て上映の相方である『チチを撮り』の中野量太監督とトーク。

くそガキ&チチを撮りに

中野監督とはお互い長編映画を撮れずにくすぶっていた頃、よく飲み会で顔をあわす間柄だった。そんな中野さんとお互い長編映画デビューをしてこうやって映画館で二本立て上映できたことがなんか感慨深かった。親友とか友達というわけでもないし、これから二人で飲んだりすることはないように思うけど、今回の二本立てを経て、お互いの距離も少し縮まったようにおもう。くそガキより『チチを撮りに』のほうが褒められたりしてると悔しいけれど、『チチを撮りに』は大好きな映画だし、中野さんがいろんな新人賞撮ったりすると嬉しかった。と同時に妙に悔しい、おれ、新人賞的なやつに無視されまくったからなあ。「また中野量太が新人監督賞かよ!」って。だからおれは彼より早く結婚して「鈴木太一が結婚かよ!」って悔しがらせてやるんだ。賞をとるために映画をつくってるわけでもないし、結婚するために生きてるわけじゃないけどさ。そして何年後でも、また二人で新作もってキネカ大森に一緒に帰ってこれたら、それこそ最高だ。
鈴木太一と中野量太
そのときまで、お互いがんばろうぞ!

最終日12/6、そんな中野監督と『チチを撮りに』出演の渡辺真起子さんのトークに、後半お邪魔させていただいた。真起子さんときちんと話すのはほとんど初めてだったけど、こういう気が強いアネキほしかったなあと思える感じで、妙な居心地の良さを感じた。いつか誰も見たことがない渡辺真起子を描いてみたい。

キネカ大森でのトークは、劇場スタッフの心がそのまま反映されているようで、どの回もとてもあったかい雰囲気で、また大好きな映画館がひとつ増えた。



考えてみれば、くそガキを上映してくれた映画館は、どこもあったかい劇場ばかりだったなあと、この1年半の上映道中を思い出しながら、映画館に来てくれたお客さんや劇場スタッフの方と接していると、やっぱり映画は映画館で!と改めて強くおもったのでした。

そして、大森上映での一番の思い出は、ありくんとのことだ。
ありくん、大阪在住の男。28歳くらい。
彼とは大阪の第七藝術劇場でくそガキが上映していたときに出会った。
人付き合いが苦手なタイプの青年だが映画への思いが強い。
これだと気に入ったタイプの映画は何度も映画館に足を運び、宣伝活動も積極的に参加する。
くそガキのことも大変気に入ってくれて、上映時は大阪で一緒にチラシ配りをした。

去年、2012年、ありくんとくそガキの軌跡。







































懐かしい。
大阪で彼とチラシ配りをしたとき、おれはまるでバイトの先輩のように、そこの位置でこうやってチラシ配ってと指導した。やばい、これはチラシ配りのバイトじゃないんだ、そんなに強く言っちゃいけないと反省したが、彼はとてもにこやかに、だんだん楽しくなってきました!とチラシ配りを続けた。

ありくんたちとセピア

そんなありくんがキネカ大森にやってきた。























ありくん、ったら、まったくもう。
とってもかわいい男だ。
大森で一緒にチラシ配ろうと約束していた日、午前中少し体調が悪そうだったので、無理しないでいいよって言ったのに。
ありくん、サンドイッチマンになるポスターみたら、元気できてきました!チラシ配りましょう!ってテンション高くなっちゃって。こっちが元気づけられた。
で、実際に街でチラシ配り始めたら、すっごく楽しそうで。
最初ありくんにマスク被ってもらったらちょっと困ってたけど、マスク被ってやるのもいいですねえ!子供が笑ってくれます!楽しいです!ってテンションがさらにあがっちゃったりして。
まったく、かわいいったらありゃしない!

大森ありくんマスクマン

後日、ありくんからメールがきて、くそガキのおかげで、大阪第七藝術劇場の会員にもなり、チラシ配りをへて、劇場さんとも仲良くなり、映画をさらにみるようになり、などの感謝の気持ちがぶわっと綴られたメールをもらった。
そりゃあもう凄く嬉しかった。
彼は最近すごく行動的で、自分が大好きになった映画『元気屋の戯言』を観るため、宣伝を手伝うため、仙台に飛んだりしている。
引っ込み思案で、自分に自信をもてなかったありくんが変われるきっかけに、少しでも、ほんの少しでも『くそガキの告白』が関わっているのなら、そんなにうれしいことはない。
大袈裟に言えば、そんな人と出会うために映画を作っているのかなともおもう。
それに、ありくんは自分にそっくりなのだ。
おれも、引っ込み思案で、自分に自信をもてない奴なのだ。
映画をつくって、そして、ありくんと出会って、おれも少し変われたかもしれない。
ありくん、ありがとう。

一緒に食べたチンジャオロース定食、うまかったよね。
職場でよく食べてるチンジャオロースパンより全然うまい!と笑った君の笑顔がおれは大好きです。
ありくんin大森
また会おう。


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懐かしむ、新宿→千葉→新潟→福島、そして大森へ

ものすごくお久しぶりにブログを更新します。
約1年前、2013年初頭。
ENBUゼミナールの上映イベント、ENBUゼミナールベストセレクションにて、夏に一ヶ月ほど上映していた思い出の地テアトル新宿で久しぶりの上映をしていただきました。
上映後のトークではいつも話さないことを話そうと、キャストの今野浩喜さん、田代さやかさん、北山ひろしさんと共に、「つまらないシーン」「もう一度撮り直したいシーン」について話しました。一見ネガティブな話題ですが、キャストたちのトーク力でなんだかとても楽しかったと記憶しています。
その舞台挨拶、今野さんの提案で、おれは第一声「テアトル新宿に帰ってきたぞ!」と叫びましたが、お客さんはイマイチのりきれず、まだキャストも舞台にいなかったので誰もつっこんでくれる人もいなく、微妙に恥ずかしかったのを今思い出しました。

そんなこんなで「くそガキの告白」は2012年に続き、2013年初頭、多くの人に支えられ各地を巡りました。


■1月27日 ちば映画祭

ちば映画祭みんなでチラシ

ちば映画祭キーフォル

ちば映画祭打ち上げ01

とにかく映画祭代表が変な人で、おれが変な人っていうからには本当に変な人で、その代表を中心とした輪がとても心地よいくそガキっぷり満載な映画祭でした。



■2月10日 福島 いわきぼうけん映画祭

いわき新聞

いわき夜明け市場

いわき映画祭皆で

福島という地で映画を届けようとする映画祭スタッフ、映画が好きだというお客さん、そんな日常を生きている人たちにいっぱい力をもらいました。
おれもまた映画を創ろうと思えたし、映画が好きだと改めて実感できました。



■2月16日〜22日 新潟 シネ・ウインド

新潟シネウインド

新潟シネウインドおれ

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新潟2_convert_20131123145952

新潟みんなで

写真を見ると雪も降って寒そうだけど、お客さんや劇場スタッフのあったかい思い出しかない、いや、ほんとうに。いや、実際すごく寒かったよ、でも、その寒さは、おれは新潟まで来たぞ!いまおれは新潟を体感しているぞ!という心地よい寒さだったと記憶しています。



2012年の2月のゆうばり国際映画祭からはじまった「くそガキの告白」の巡業は、映画を通じて様々な土地やその土地に住む人たちと交流でき、自分の人生をとても、とっても豊かにしてくれました。
皆さん、ほんとうにありがとうございました。


そんな「くそガキの告白」も、12月3日にDVDが発売されます。


くそガキの告白 [DVD]くそガキの告白 [DVD]
(2013/12/03)
今野浩喜、田代さやか 他

商品詳細を見る


おれはレビューを書いたぞ、みんなは書いたか?

販売DVDにだけつく特典、コメンタリーもとったよ!













そして、12月10日夜に、お台場でDVD発売記念イベント、キンコメ今野浩喜誕生日会イベントもやります!
主演今野さん、ヒロイン田代さん、おれでの映画の裏話から太陽族花男さんの弾き語り生ライブ、グッズプレゼント大会等盛り沢山です!是非!ユーストでも生配信予定です。
http://tcc.nifty.com/cs/catalog/tcc_schedule/catalog_131105204417_1.htm




そして、11月30日から12月6日までキネカ大森にて、1週間限定、リバイバル上映やります!
昨日プロデューサーと大森を散歩したらもうそれが動画になってる。


大森、遠いようで近い、風情がある街です。是非散歩がてらキネカ大森で映画観ようぞ。







高橋さん、コメンタリーには呼んでませんが今度は呼んでます、来てくれるのかな?




キネカ大森
タイムスケジュール
「くそガキの告白」と「チチを撮りに」二本立て上映。
●11/30-12/5
チチ13:45/ガキ15:10/チチ16:55/ガキ18:20~終19:55
●12/6
ガキ13:45/チチ15:30/ガキ16:55/チチ18:40~終19:55

11/30 18:20〜の回上映終了後、鈴木太一監督、小林憲史プロデューサーとのトークイベント
12/1 18:20〜の回上映終了後 監督、キャストによるトークイベント





ありがとう2012

くそガキ2012カバー写真




映画『くそガキの告白』は、今年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭での世界初上映を皮切りに多くの劇場、イベント、映画祭で上映していただきました。

ここに上映をまとめてみます。

2月23日、25日、26日
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭(ワールドプレミア)
[審査員特別賞、シネガーアワード、ベストアクター賞(今野浩喜)、ゆうばりファンタランド大賞人物部門(今野浩喜)受賞]

4月22日
墨田区先行上映会(アサヒアートスクエア)

5月12日
埼玉県北本市特別上映会(北本市文化センター)

5月20日
岩手県大船渡MIAMI(東北ライブ大作戦 太陽族&FREAKS共同企画「くそガキのうた」無料上映)

6月30日〜7月20日
テアトル新宿

7月20日、23日
韓国 プチョン国際ファンタスティック映画祭

7月28日
ニューヨーク ジャパンカッツ

7月28日〜8月3日
名古屋 シネマスコーレ

8月4日
京都みなみ会館(ゆうばりファンタスティックナイト)

9月22日〜28日
仙台 桜井薬局セントラルホール(仙台短篇映画祭との共同企画)

9月29日〜10月19日
大阪 第七藝術劇場

10月3日
長崎 対馬市交流センター(対馬高校芸術鑑賞会)

10月6日〜19日
京都みなみ会館

10月13日〜19日
神戸アートビレッジセンター

10月20日
オーディトリウム渋谷(「こっぴどい猫」オールナイトイベント)

11月24日〜30日
群馬 シネマテークたかさき

12月17日〜28日
広島 横川シネマ


以上です。

ああ、ほんとうに、幸せすぎる1年でした。
映画を観にきてくれたお客さんをはじめ、劇場スタッフ、くそガキキャスト、スタッフ、応援団、その他関係者の皆様、ほんとうにありがとうございました!
来年2013年も『くそガキの告白』はまだまだ上映に走りまわりますので、よろしくお願い致します。



で、年の瀬に仕事さぼってこんなの作っちゃいまいた。
(関係各所に無許可でごめんなさい)






2013年もくそガキは続く!
1/12(土)くそガキがテアトル新宿に帰ってくる!
このPDFプリントアウト持参で皆1000円!
東京の皆様、くそガキを見逃した方、もう一度見たい方はまたテアトル新宿に集合だ!

1/27(日)ちば映画祭
2/10(日)福島 いわきぼうけん映画祭
2/16(土)〜22(金)新潟 シネ・ウインド





広島でおもう

平和ってなんだろう…


ぼくは、『くそガキの告白』という映画をつくった。

2012年12月23日から3日間、その映画が上映中の広島、横川シネマに行ってきた。
横川シネマ到着

ぼくは、映画のポスターをサンドイッチして変な帽子をかぶって街で映画のチラシをくばった。
今年、東京をはじめ、いろんな街でやり続けた、ぼくのスタイルだ。
自転車乗る

広島チラシ配り

12/23は、上映後、広島と岡山から来てくれたキングオブコメディファンのお客さんとお好み焼きを食べた。
広島のキンコメファンと
東京上映の時から、多くのキンコメファンの皆さんに支えられ続けた。

12/24は、クリスマスイヴなのに二組のカップルをはじめお客さんがにぎわった。チラシ配りで出会ったご夫婦も駆けつけてくれ、上映後、お酒や料理を御馳走してもらった。
広島三人飲み
どんなにクソをみるような目で見られても、このような人たちとの出会いがあるからチラシ配りはやめられなかった。
そして何度お客さんに奢ってもらったことだろう。

映画を上映してくれた横川シネマの溝口支配人は、劇場運営、映写、受付、全部一人でやっている。とんでもない強者だ。
バイバイ横川シネマ

このような熱いミニシアターに『くそガキの告白』のような小さな映画は支えられ続けた。

短い期間の滞在だったが、今年一年の上映活動の集大成というか、そういうものがギュッとつまった広島巡業だった。


平和ってなんだろう…

広島では美味しいものをいっぱい食べた。
広島お好み

牡蠣と酒

白焼き

天一新天地


お祈りもした。
宮島で祈る


ピンク映画も観た。
上映が終わると気がついたら劇場に自分しかいなかった。
そんなクリスマスだった。
横川銀映


こうしてぼくは広島を去った。
家に帰って録画していたETV特集の再放送を観た。
園子温監督の詩が心に刺さった。
芸術がやれ

広島巡業がこの一年の集大成というなら、自分にとってのこの一年は何だったのだろう
平和にまみれた一年?
平和に甘えた一年?

平和ってなんだろう…

広島上映初日の前日
12/16 総選挙で自由民主党が大勝した

12/7 東京で久しぶりに大きめの長い地震があった

3.11
震災
津波
原発
思い出す
忘れてはいけないこと

そして、戦争も


平和ってなんだろう
もはや平和ではないっていう歌があったっけ
平和ではないのに、生きてると平和に甘えちゃう

広島でおもう

また映画をつくりたい

平和ではないところから、平和を願って、また、広島に少しでも大きくなって帰ってきたい

宮島歩く


ありがとう、広島
また逢う日まで

広島の街







横川シネマでは、12/28(金)まで上映中!連日18:10から!受付で「好きだ!!!」と叫べば皆1000円!

2013年もくそガキは続く!
1/12(土)くそガキがテアトル新宿に帰ってくる!
このPDFプリントアウト持参で皆1000円!
東京の皆様、くそガキを見逃した方、もう一度見たい方はまたテアトル新宿に集合だ!

1/27日(日)ちば映画祭
2/10(日)福島 いわきぼうけん映画祭
2/16(土)〜22(金)新潟 シネ・ウインド


群馬の思い出

気づいたらもう冬だ。

先日、11/24(金)群馬県のシネマテークたかさきでの『くそガキの告白』初日舞台挨拶に行って来た。
(翌25日も自分のみ舞台挨拶をした)

シネマテークたかさきは、NPO法人が運営する、銀行を改築してつくれた街のミニシアター。
とっても味のある映画館だった。


いつものスタイルで劇場の前に立つ。ワクワク。
高崎劇場前


高崎といえば、パスタ。
今まで知らなかったけど、高崎は、パスタの街だそうで一人あたりのパスタ店舗数が日本一だそうだ。
キングオブパスタという大会も開かれるほど。
2012キングオブパスタ覇者シャンゴの「シャンゴ風」、特製ミートソースが最高だった。
シャンゴ

クリーム好きのおれには、はらっぱの海老トマトクリームも最高だった。
海老クリーム


パスタばっかり食っていたわけではなく、チラシ配りもした。
関西横断公開以来、約一ヶ月ぶりのチラシ配り。
ちょうど劇場周辺は、えびす講市というお祭りで賑わっていた。
劇場スタッフさんの協力により(後半支配人さんも加入!)快調にチラシをまいた。
高崎チラシ配る!

高崎行列の先頭

高崎女子高生たち



そんなチラシ配りの途中、「たいちくん!」と突然女性に声をかけられた。
どこかで見たことがある顔だった。
「○○子の姉です」
その女性は、数年前おれが交際をしていた彼女の姉だった。


彼女の実家は群馬だった。
おれは基本的に母親に彼女を紹介するなんて恥ずかしくてできないたちだが彼女はちがった。
彼女の実家の群馬には何度も連れていかれた。
何回か泊まった。
彼女のお母さん、お父さん、おばあちゃん、おにいさん、おねえさんと不器用ながらも会話をした。
温泉に行ったり、ハイキングのようなこともしたっけ。
正直そこまですることに戸惑いもあった。
基本人見知りだったから会話もうまくできたか自信はなかった。
おみやげとかも一度して買っていったことはなく、かなり失礼な奴だったようにおもう。

ある日、おねえさんが結婚することになった。
結婚式に呼んでもらった。
親族同士の対面式のようなところにおれも並んだ。
「○○子さんのお友達で仲良くさせてもらってるものです」と頭をさげた。
ヒゲヅラで、髪ボサボサで、スーツ着ると安いチンピラみたいなものが。
恥ずかしかった。
おれ、婚約とかしてねえし、なんでこんな所に並ばされるんだと戸惑った。
でも、なんか嬉しかった。
結婚するかどうかわからないけど、そこまで思ってもらえることが嬉しかった。
だから余計に情けなくなった。
自分は30近くなのに、これといった定職についていない。

彼女とは映画学校で出会った。
最初のころは、おれも映画に夢みていたが徐々に現実の壁にぶちあたる。
才能なんてないんじゃないか、しかも、映画を撮ってもそれで生活出来るわけじゃない。
そもそも映画を撮れない。
何を撮ればいいのかわからない。
自主映画を撮る覚悟もなければ助監督等の下積みもきちんとできない。
脚本を書いても賞にひっかからない。
年々脚本がつまらなくなっていく、とも言われた。
金がないからドケチ。
誕生日プレゼントだってもらうばかり。
年々ファッションがダサくなる、などなど。

それなのにいっちょまいにクリエイター気取りでたまに家にこもって何か書いたり、ちょっとした現場のお手伝いに呼ばれればそれだけで頭いっぱいになり、彼女をないがしろにし寂しい思いをいっぱいさせていた。

彼女の実家に泊まり、次の日ゆっくりしていると、お父さんに「今日仕事は大丈夫なのか?」と聞かれる。
「大丈夫です」と答える。
それが一番気まずかった。
仕事は大丈夫、大してないから。
でも、仕事が大丈夫なオマエが大丈夫なのか、そう問われている気がした。

そんなこんなで時間は経ち、彼女は映画やドラマの制作部の仕事で忙しくなる。
一緒に実家に帰る時間もなくなり、そしていつしか別れた。
別れたこと自体は悲しかったが、まあ、仕方ないとおもった。
でも、彼女とはちょこちょこ会えるけど、彼女の家族とはもう一生会えないのかもな、そう思うとなんだかとてもやりきれない気持ちになった。
なんだかんだいって、おれは彼女の家族が好きだったのだ。



そんな彼女の家族、おねえさんと偶然チラシ配り中に再会した。
ネットのニュース等でおれのサンドイッチスタイルのことを少し知っていたようだ。
がんばって!と声をかけられた。

愛想もよくない、顔も小汚い、職業もほぼ無職、この妹のカレシ大丈夫か?と、おれのことをかつておねえさんはそう思っていただろう。
それから自分は映画監督として食えているわけでもないし、相変わらず貧乏だし、顔は小汚いままだ。
それでも、今の自分はあのときとはちがうのだ。
少なくとも今自分にはこんなに誇れる映画がある、誇れる仲間たちとつくった映画があるんだ、という自分、そんな自分を見てもらえて嬉しかった。
パッと見、頭おかしい人にしか見えないチラシを配る自分に、がんばって!なんて声かけてもらって、ほんとに、ほんとに嬉しかった。

彼女はおれと別れてからずいぶん変わった。
結婚して子供も産んだ。
おれは相変わらず何も変わってないとおもったけど、彼女のおねえさんに会ったとき、あ、おれはおれなりにあのときとはちがうんだなとおもった。
そう思えたことも、ちょっとだけ嬉しかった。


そんなこんなでチラシ配りを終え、たかさき初日の上映がはじまった。
急遽主演のキングオブコメディ今野浩喜さんとヒロインの田代さやかさんも駆けつけてくれた。
そのおかげで、ほぼ満員のお客さんで賑わった。
関西横断上映に引き続き、「好きだ!!!」と叫べば皆1000円の「好きだ!!!」割りも実施された。
いつものように劇場スタッフさんには御飯おごってもらったり、チラシ配り手伝ってもらったり、いろいろお世話になりました。なんてったって、この映画を気に入ってくれて劇場にかけてもらえることが本当にありがたい。
シネマテークたかさきの皆様、ありがとうございました!
たかさき上映を仕切ってくれた仲間や、かけつけてくれたプロデューサー、キャスト、そして、劇場に足を運んでくれたお客さん、ありがとう!
近いようで遠いけど、遠いようでやっぱり近い群馬、シネマテークたかさきにまた次回作持って帰ってきます!

高崎集合写真


それにしても、今野さんと田代さんとの舞台挨拶は何度やっても楽しいね!
高崎今野田代鈴木

あれ?



次回は、広島 横川シネマ
12/17(月)~12/21(金)18:40
12/22(土)~12/24(祝)16:00
12/25(火)~12/28(金)18:10
広島にもチラシ配りに行きます。よろしくお願いします。

来年は、
1/12(土)ENBUゼミナールベストセレクション@テアトル新宿
このPDFプリントアウトで皆1000円!

1/27(日)ちば映画祭
2/10(日)福島 いわきぼうけん映画祭
2/16(土)〜新潟 シネ・ウインド
にて。他の上映も画策中。
2013年もくそガキ巡業は続きます!


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プロフィール

鈴木太一(すずきたいち)
1976年6月16日生まれ。
東京都江戸川区出身。
映画「くそガキの告白」監督脚本。

鈴木太一のTwitter
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映画館、映画祭での上映はもちろん、日本全国どんな会場でも野外でも相談にのります。とにかくいっぱい上映したいのです。

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